クローさんの愉快な苦労話
―デンマーク式自立生活はこうして誕生した2


★書名 「クローさんの愉快な苦労話―デンマーク式自立生活はこうして誕生した2」
      (エーバルド・クロー著、片岡豊訳、ぶどう社、1994年、1553円 )

★書評 (勝矢光信 )

  障害者福祉は、世界中で共通しているところがある。筋ディストロフィー(正確に
は脊髄性WH型)患者のクローさんは、デンマークのオーフス市において、地域で
自分たちでヘルパーを雇用し、自立生活を送る「オーフス方式」という安定した介助
システムを作り上げた。

  生まれつきの進行性筋萎縮症患者は、医者に早く死ぬと宣告され、その言葉
に長年悩まされる。しかし、ドシャンヌ型は別として、心臓には毛が生えていて、
長生きするし、十分に世にはばかっている。

  クローさんも抜群の才能で、コンサートを開いたり、独自の宝くじを売ったり、
ギャンブル場を開いたりで、資金集めを展開する。
兵役拒否者のボランティア(有能である)が主力になって,介助や事務運営をしても
らう。
そして、ヨーロッパ筋ディストロフィー連合会の会長となり、勲章までもらうようになる。

  立身出世する人は,女性にも興味があって、おさかんである。
世界中の障害者運動が、地域自立と介助保障を求めているが、そのテクニックを
学ぶには最良の本である。
苦労を楽しんでいるクローさんに乾杯!!




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