JSCF NPO法人 日本せきずい基金

■ 『車椅子からの解放をめざして』 

1999.10.2

刊行にあたって


  「日本せきずい基金」は、約10万人といわれる日本の「せきずい損傷者」が、車椅子から解放され、再び歩き、走ることが、夢でなくなるよう自ら努力をする必要があるという認識に立ち、私たち当事者のみでなく、日頃から何らかのかたちで「せきずい損傷」に関わっている方たち(健常者も含め)にも参加していただき、1996年(平成8年)に設立準備会を発足させました。

  1996年(平成8年)7月に、提案者3名が東京都内の喫茶店で上記の目的を確認し、全国の仲間に呼びかけ、その年の10月に第1回の会合を開催しました。その後、設立準備会が立ち上がり募金活動の開始、そして会報の発行と続き、昨年、1999年6月「せきずい損傷者と性」に関する講演会を、10月2日に京都大学医学部川口三郎教授による「せきずい再生」をテーマとした講演会を開催致ましした。この第2部のトークセッションでは、人工呼吸器を付けた重度のせきずい損傷者の方にも参加していただき、重度のせきずい障害者が自立し社会参加をするためには何が必要かを話合いました。さらに10月末には、NPO法人としての資格を得て、特定非営利活動法人「日本せきずい基金」として、更なる飛躍を機する記念すべき年となりました。

  活動開始以来、今年2000年で足かけ4年目となります。特定非営利活動法人「日本せきずい基金」は、医学界をはじめ、せきずい損傷に関る幅広い分野の方々に積極的に参加していただくことで、従来以上に有益な情報を集積し、全国のせきずい損傷者に発信していきます。

  日本せきずい基金は、より重度のレベルの人の視点から考えることを活動の原点に据え、以下の3つの目的をめざし活動しています。

1. せきずい損傷の怖さを社会に訴え、同時にせきずい損傷に対する理解を社会的に深めていくこと。
2. 「せきずい損傷」になった人、又はなっている人たちが、どのようにして社会参加し、自立できるのか、これらのせきずい損傷者が迷うことがないように、情報を集積し、発信する。

3. せきずいの再生・修復に関する研究、及びせきずい損傷医療に関する研究を支援すること。


  今後は、講演会などを通して、多くの方々にこうした研究の必要性を理解していただき、せきずい損傷者にとって良好な社会環境を創出することをサポートする機関として機能させていく中で、さらに基金を募り、NPO法人から財団法人化へと飛躍の足がかりを作る努力を更に重ねて行きます。

  その速度は決して速いとは言えませんが、必要と思われ事を着実に実行に移していく──このようなスタンスで、今後も歩んでいく所存です。

  10月2日、江戸川区総合区民ホールで開催した「Stand Up 21報告集」を、講演していただいた諸先生方の協力を得て冊子としてまとめることができ、ここに皆様方に謹呈させていただきます。また冊子編集に当たりまして、ご多忙な中ご協力いただきました諸先生方に改めて御礼申し上げます。
また今般の「Stand Up 21」に先立ち、米国の「クリストファー リ−ブまひ財団」「東部米国退役軍人まひ者協会」「マウント サイナイ病院」を訪問し、日本での基金設立に協力する旨を快諾していただき、互いに協力し合うことを確認いたしました。尚、この渡米に当たりまして、コンチネンタル航空のご協力をいただいたことにも併せて感謝いたします。

  2000年3月1日



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